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突発作品1

パラレルです。女子高生17歳カオリン と 数学教師 29歳 アラサー冴羽氏 です

ツイッターの診断で、遊んでいたら、診断さまに「書け」と言われたので書いてみました(爆


パラレルが大丈夫! 突発へたれ小説でも大丈夫!!という方だけ

よろしければ見てやってください




















「す、すすすすすっ、好きです!!!さ、冴羽先生!!
あ、あたしと付き合ってくださいっ!!!!」



槇村香 17歳 絶賛女子高生ライフを満喫中・・・・のはずが
なぜか、今まさに・・・・教師相手に告白なんぞしております
しかも相手は・・・・校内では人気な教師、数学の冴羽僚先生


遠くで野球部かサッカー部かの掛け声と、ブラスバンド部の音色が聞こえるけ
そこそこ離れてるはずなのに、妙にクリアに聞こえるのはあたしはもちろん、冴羽先生も一言も喋ってないから・・・

放課後、たまたま先生の手伝いをすることになり、大量のプリントを持ちながら
教務員室(と言ってもほぼ冴羽先生一人の部屋なんだけど)にやってきた
あたしと冴羽先生二人きりの教務員室
本来であれば、プリントを運んですぐに出ていけばいいんだけど・・・・あたしはいきなり、先ほどの冒頭の台詞を叫んだのだった


(うぅぅぅ、冴羽先生呆れてるよぉおおお!!え、絵里子のばかぁああああ!!!
なんだって『カードゲームの罰ゲームが苦手な先生に告白』なんてものにしたよのぉおおおおおおっっ!!)


ムードもなにもない、突然の告白
きっと冴羽先生だって困ってるに決まってる
そもそも先生は18歳未満お断りって毎回授業で冗談交じりに言ってるし
彼女さんだっていてもおかしくないようなルックスに、トークスキルだって現役高校生を相手に『トークがおもしろい』と言われるだけあってなかなかのもの
・・・・まぁ、でも、あたしはあの妙に軽いあの態度がちょっと・・・いや、かなり苦手なんだけどさ・・・


(だからって・・・・いきなり生徒から告白されたら困るよねぇ・・・・うぅぅ、これはさっさとネタバラしして謝ったほうが・・・・・)


「槇村」

「はっ、はひぃっっ!!!」


罰ゲームを一応は達成したものの、妙に重苦しい雰囲気に半ばパニック状態になっていたため
あたしは冴羽先生に呼ばれただけだというのに、妙に裏返った声で返事を返していた


(バ、バレた!?バレたよね!?うわぁー・・・こ、これはさすがに怒られるわよね~
冴羽先生ならそれこそ女子生徒に大量に告白されてるだろうから、結構かる~く流してくれるかと思ったんだけど、甘い考えだったかも(滝汗))


今さらながら選択ミスをしたかも・・・という嫌な予感に冷や汗がだらだらと流れていく
元々自分は自他共に認める『嘘のつけない体質』なのだ
嘘をついたことはもちろんいけないことだが、ここは怒られるよりも先に謝る方が賢明かもしれない・・・というか、それしか道は残されていない


「ご、ごめんなさ 」

「んじゃぁ、おまぁ今日から俺の彼女ってことで」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」


ごめんなさい、嘘ついてました!!!

・・・・・という台詞を言うはずだったが、今目の前で手を組んでにやにや自分を見下ろしている教師の台詞に頭が真っ白になった

え、今・・・この目の前の教師はなんて言った?
彼女?誰が?ダレの?
は?いやいやいやいや、だって、教師と生徒だよ?
「冗談はほどほどにしろーー!!」とか「馬鹿かお前は」なんて言われても「OK」なんて答えがかえってくるわけ・・・・


「さすがになぁ、俺から手を出すのはまずいだろ~って思ってたんだよなぁ
一応俺ってば教師だし、おまぁ教え子だし~?・・・・けど、まソッチから来てくれるならいいよなぁ?」

「・・・・・え、あの・・・・サエバセンセ?」


冗談ですよね?と顔面にこれでもかと書きながら、信じられないという顔で冴羽先生を見ていると
冴羽先生はそんなあたしを見て・・・・にぃーっと嫌な笑みを浮かべた


「というわけで、これからよろしくな?槇村香ちゃん♪」


するっと差し出されたソレはあたしの頬を掴んで、そして・・・・


「・・・・いっ!!!?ひゃぁああああああああああっっっっっ!!!!」


ドォォォォオオオオーーーーーーーンッッッッ


超特大の『乙女の恥じらい120%ハンマー』を無意識に召喚し
(一応)教師にむかって盛大に振り下ろし、逃げるようにあたしは教員室を飛び出した



(なんでっっ!!どうしてぇえええええええ!!!!?)



廊下を走るな!!!という他の教師の注意すら耳に入らず、あたしはただただ走った
走って・・・走って・・・・そして



「なんで・・・・あんな、こと・・・・・」


頬に触れた温もりに
わずかに見えた優しい笑みに
とく・・・ん、と確かに鳴った己の鼓動に
意味がわからなくて、怒っていいのか、悲しんでいいのかわからず、香はただただ頬を染め、夕暮れの帰宅路を疾走していた



-------------------




「あー・・・・・いってぇ・・・・・けど、ま・・・・我慢、したほうだよなぁ」


なんとなくなってしまった教師という職業
周り中守備範囲外のお子様ばかり
こんな中でなぁーんで仕事しなきゃならんのだ・・・と嘆いていたはずなのに



見つけてしまったのだ・・・・・『特上の宝石の原石』を



間違いなく、磨けば光る原石
しかも、それは確実に極上の光を放つのは自分の今までの経験、加えて本能からいって間違いない
中身もまた外見と同様になかなか
少々乱暴で男勝りだが・・・それでいて家庭的な一面だったり情に脆かったりするというギャップがついて
それはそれでかなりよろしい



「・・・・おっかしいーよなぁー・・・・俺の守備範囲外で好みのもっこりちゃんの法則からはずれてるつーのに」



ハンマーで潰されたままぼんやりとした思考で呟く
自分の好みは大人の女、遊びだと認識して後腐れなく、互いの距離感を尊重し合えるような・・・そんな美女が自分の好みのはずだったのに




「・・・・・・一回り下のガキんちょの冗談を逆手に取るとか・・・・趣味悪いでやんの」



入学してきたその日から、見つけた原石
あー・・・アレはいい女になるな、と最初は思っていただけなのに
徐々に目が離せなくなって、気になって
・・・気が付けば、自分の手で、磨き、そして『咲かせてみたい』と望むようになっていた
が、さすがにマズイという理性がはたらき必死に抑えていた・・・・・というのに、今日のコレである



「ま・・・・大人をからかうとどうなるかってことは、これで見に染みてわかっただろうしー?
・・・・・・・これからが、正念場ってとこか」





「覚悟しとけよ、槇村香ちゃん」




逃げるように校門を駆け抜けていく一人の女子生徒を、僚は目を細めながら見送った





 

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