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サイトに載せた「Lost Memories」のプロローグ的なもの
香の一人称です。冴羽氏もちょこっと出演
ただし、二人とも学生さんなので、そんな二人イメージじゃないわ!!!
という方は無視でお願いします
気になる!!という人は続きよりどうぞw
桜舞う中で、あの男を見つけた
グループの中でかったるそうにしている男は
遠めなのにもかなりでかい男だな思った
そして、あまり近寄りたくないとも思った
なぜかはわからない
ただ、そう思っただけ
次に見つけたときも男は自分とかなり離れた場所にいた
図書室の窓からアニキを見てただけなのに
アニキに駆けるよる男が、ヤツだと一瞬間を置いてわかった
そのまま一緒に歩いていくといのはそこそこ仲がいい証なのかもしれない
・・・恐らく移動中なのだろう、ふざけあいながら過ぎていく二人をじっと見ていた
(・・・・あ、笑った)
気がつけばアニキじゃなくて、アイツを見てた
微かにだけど、笑っているように見えた
満面の笑みなんかじゃない、皮肉みたいな笑み
その笑みがなぜか、すごく気に食わなかった
知らず知らず視線を逸らしていた
3回目に目にしたとき
あの男は一人だった
掃除のごみ捨てにきたときに
物陰に隠れるように煙草を口にくわえていた男とバッタリ出くわした
未成年なのに、兄と一緒にいるのに
なんて不良なんだと怒りの視線を向ければ
男は困ったようなおかしいような、不思議な笑みを浮べ
「・・・・ヒミツな」
初めて聞いた男の声
初めて間近で見た男の笑み
わけがわからない感情が溢れてきて
気がつけば、あたしはその場から逃げ出した
走って、走って、走りまくって
動けなくなるくらいまで走って
ようやく辿り着いたのは学校の隅にある水飲み場
手をついて、肩で息をしながらも、鼓膜には男の一言がこびりついていた
『ナイショな』
『Secert・・・well・・・・ナイショ』
過去に出会った男の子とあの男が重なる
大事な思い出
顔も思い出せないほど昔に出会った男の子が、先ほどの男へと変わっていく
「・・・・あなた、なの?」
桜吹雪が巻き起こる中、ポツリと呟いた言葉
------- 運命の歯車が、今、動き出した
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